新しい展開の保険相談
民間ではそういうオペレーションをする。
ですから当時大蔵省が長期債発行を減額して、短い債券を発行したというのは経済原則には反しているのです。
たしかに今年、来年の利払いは減りますよ。
ふつう長い債券の金利より短い債券の金利の方が低いからです。
イールドカーブが右上がりだからです。
でも長い目で見たときには損をする。
だから民間は金利が低いときに長い債券を発行して、低金利を長い間享受しようとする。
財務省はそれと反対のオペレーションをしたわけですね。
そのときの新聞の言い方がふるっていますよね。
「国債発行の多様化」。
確かに国債発行を多様化することは重要なんです。
でも私に言わせると短いものをもっと発行するという意味での多様化は金利がこれから下がると予想されるときにするべきであって、金利が上がるときにはするべきではない。
多様化のメリットよりも長いものをたくさん出して、将来的に安いお金を確保する方がよっぽどメリットが大きいはずなんです。
また国債発行を短期化すると一種の自転車操業になるという問題もあります。
短期化しているということは次の満期が来たら、一年で発行すれば1年。
3年で発行すれば3年後から次の金利上昇の影響を受けるということですよね。
短期国債の発行というのはそういうリスクがあるわけです。
ですから今みたいに短期国債の発行を増やしているときに、景気を元気にして、財政赤字問題を解決しようというのは数字的に無理、と私は思います。
そうすると何が起こるかというと、昔はよく財政が破綻したときは、世界中の政府は戦争を起こした。
そしてインフレを起こした。
今は戦争など考える馬鹿な人はいない。
しかし何らかの方法でインフレを起こそうとするでしょうね。
インフレとは合法的な徳政令。
それしかもう方法がないところまで来ていると私は思います。
いつか政治はやる。
国債は国の借金。
国債を例えば100万円発行していればインフレで100万円の価値がまったくなくなったとしても国は100万円返せばいいのですから。
タクシーに乗り100万円で、K社から護国寺の駅までのほんの短距離しか行けないほど100万円の値打ちが下がっていたとしても、国としては100万円だけ返せばいいのです。
ほとんどの国債はインフレ変動債じゃないですから。
一方、国の収入のほうは超インフレになればものすごく上昇します。
インフレでテレビl台が1億円になれば消費税5%でも500万円の税収が上がる。
物納で得た土地の売却価格も上昇する。
最近格付け問題が大騒動になりましたけど、国が破産するとか、徳政令をやるとは私も思っていません。
なぜかというと、どうしようもなくなったら国は超インフレを起こすに決まっていますから。
そうすれば国の破産は防げる。
格付け問題では私も財務省の言うことに同意します。
なぜかというと国は倒産しっこないし、徳政令を布くことはないのです。
あり得ない、そんなこと。
また政府が転覆することもないと思います、財政赤字で格下げの定義が国の破産とか徳政令の可能性、であれば格下げは誤っている。
でも国はきっとインフレを起こさざるを得ない。
そのような状況がいつかは来る、遅かれ、早かれ。
そのときに徳政令でお金が返ってこないのと、100万円はきちんと返ってくるけれども、100万円がタクシーの初乗り分にしかならないというのと、どんな差があるのか私は疑問に思います。
私は同じだと思うんです。
ですから格付けが正しいか正しくないかという議論よりも日本の財政は非常に悪いという認識を持つことの方が大切なのではないかと思います。
ちょっと戻るんですけど、日銀が短期金利を支配できるというということなんですけど、どのくらいの期間まで支配というか、コントロールできるものなんでしょうか。
普通は短期というのは1年までのことを言って、長期金利は1年以上のことを言うんです。
まあ、1年くらいまでは。
1年と言うとちょっとあれかもしれないけれども、6カ月くらいまでは明らかに日銀は操作できると思いますね。
ピンポイントのレベルまで操作できるというわけじゃないですけれどね。
続けて質問なんですけれど、とすると財務省が短期債をパンパン出しても、日銀が短期金利を低く抑えるという暗黙の了解があって出しているのではないのかなというようなうがった見方もできると思っているんですけれど、どうでしょうか。
抑えるというよりも財務省がいくら短期債を発行したところで短期金利は上がらない。
1年以内の話ですよ。
マーケットの規模が違います。
ですからこの前言いましたけど、為替の大量介入をどん、どんしちゃえ。
FBをどんどん発行して、3兆円じゃなくて、xx兆円の介入をやれって言ったのです。
短期金利、上がりっこないですしね。
FBというのは発行期間原則3カ月、ですから、介入用の資金がほとんどゼロ金利で調達できます。
そうするといずれはイールドカーブは右上がりになるんでしょうか。
もし私の言っているシナリオが当たればそういう形になりますよね、きっと。
今日、K社に講義に来る前、元MSのNさんとL証券のMさんと、3人仲がいいんですが、対談をやってきたんです。
「金融ピジネス」という雑誌用です。
日本の銀行を救うにはどうしたらいいかっていう話を今日はやったのですよ。
私は何はともあれ時価会計を導入しろという話をしたんです。
それからぺイオフ等で初めて日本人が信用リスク、レーティングを気にしはじめたんだから、よいレーティングの銀行をつくれば皆、金が集まってくるぞという話をしたんですが、それは別として。
もうちょっと短期的にどうしたら日本の銀行にいいかという話もしました。
アメリカの金融システム不安のときはイールドカーブを立てた、すなわち右上がりにしたんです。
イールドカーブを立てると、銀行は儲かりますからね。
長期運用短期調達で。
米国はそういう政策をとったんで日本でもそういうのが最終的にはいいんじゃないという私の説に皆合意してくれましたすけど、ね。
ただ、今の日本の銀行は国債をたくさん持ちすぎているゆえにイールドカーブが右上がりになると大変なことになってしまう。
金利が上がるということは、値段がクラッシュ、下がっちゃいますから、できそうもないんです。
袋小路に入っちゃっているんですよね。
黒須二つ質問があります。
一つ目は財政赤字を解消する手段なんですけれど、よく言われている政府の特殊法人とか、無駄を省くことではもう全然解消できる段階ではないということなんでしょうか。
もう一つは先生がさきほどおっしゃったインフレですけれど、これは資産インフレのことをおっしゃっているんでしょうか。
先生が雑誌のコラムに書いていらっしゃいましたけど。
まず第1の質問に関してですけど、特殊法人を整理するということは今後の財政赤字を増やさないという程度の解決方法でしかありえない、でしょうね。
財政赤字の規模がでかすぎますから。
しかし、とても大切な課題ではあります。
今、国は、毎年xx兆円支出しているのにxx兆円しか税収がないのです。
だからxx兆円借金が毎年増えている。
500万円の収入しかない人が800万円毎年支出している状態ですからね。
企業でいえば、500億円の収入しかない企業が毎年毎年、800億円支出している状態です。
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